海に面したとある県の小さな市の浜辺の木陰で参考書を広げる。
海も浜辺もきれいとも、いい景色とも言えない。
すぐ横が海浜公園になっていて泳いだり散歩したりするにはいい場所だが、ビーチと呼ぶほどのものではない。
観光地でも都会でもないため、当然そんな浜辺には7月と言えどもほとんど人がいない。
実際、昼前に来て1時間ほど経つが犬を散歩させているおじさんが1人通ったくらいだ。
東京の難関私大を目指して二浪中。
地元の友達は大学進学や就職し、ひとりぼっちで勉強している。
息が詰まりそうな実家から抜け出し、気分転換で近くの浜辺まで来た。
シャツとズボンを脱ぎ、家から履いてきた水着だけになっているが泳ぐつもりはない。
長い受験生活で真っ白になった肌を少しくらいは天日干ししておくくらいのつもりだが、
地肌にあたる風は気持ちよかった。
「うわ、誰もいない!」
もう少ししたら、図書館にでも行くか…。
そう考えていると、突然女の子の声が聞こえてきた。
公園の駐車場側から、水着姿の女の子2人が歩いてきている。
年は同じくらいだろうか。ビキニ姿だった。気恥ずかしくなり、慌てて参考書に目を落とす。
「海ー!でも誰もいなーい」
はしゃぎながら出てきた2人は自撮り棒で海をバックに写真を撮っていたが、
こちらに気づいたようで近づいてきた。
「何読んでるのー?」
木陰で参考書を広げていた僕の前で、
中腰になって話しかけてきた。見上げると目の前にはおっぱいが。
女の子と話すのなんて中学校以来だし、同世代の水着姿なんて初めて見た。
「あ、た、単語帳です。あの、受験勉強の気分転換で…」
緊張してどもってしまった。
「ふーん、なんでこんなところで?まぁいいや。時間あるなら写真撮ってよ」
「え、あ、写真、ですか?」
「私たち今帰省してて、せっかくこっちのセールで水着買ったんだから着てみるかーって思ってね」
断る理由もなく、僕は承諾した。海をバックに、雑談しながら2人を撮る。
2人、最初に話しかけてきた茶髪で活発な方は秋穂、黒髪の方は香織と聞いた。
地元の高校を出て、今年から東京の大学1年生らしい。
僕より1つ下だと気づいたが、2人はどうやら僕のことを中学生くらいの年下と思っているようだ。
僕の身長も160センチ程度、2人より小さいくらいだ。
小柄で童顔のため、年上とは思われなかったのだろう。
2浪をバラす必要もないので、僕は敬語を使い続けた。
それにしても役得だ。水着の女の子を堂々とガン見できる。
平静を装っていたが、ふと2人がひそひそと話している。
僕が疑問を浮かべていると、秋穂がにやにやしながら言った。
「少年はお姉さん達の水着にドキドキしちゃったかな」
僕ははっと気づいて下を見た。2人の水着に興奮し勃起していたが、それを見られたのだ。
僕が履いていたのは中学の水泳の授業で使っていた競泳水着だった。
サイズが少しきついため、よりくっきりと形が浮かび上がっていた。
加えて、先端部分がガマン汁で濡れて黒いシミになっている。
慌てて手で隠そうとすると、秋穂が
「ちょっとー。スマホつけないでよね」と笑った。
香織も「やめてあげなよー」と言いながら笑っている。
女の子に勃ってるのがバレた…。顔から火が出そうだが、元来Mっ気があるためより興奮した。
「少年、童貞でしょ」
僕は頷いた。
「ちょっと見せてみてよ」
「秋穂ほんと何言ってんのー。だめってー」
「香織だって見たいでしょ」
「えーそりゃそうだけどさー」
2人はきゃーきゃーとはしゃいでいる。
「そんなわけで少年、ちょっとさっきの木陰に戻ろうか」
勢いにつられ、さっきまで座っていた木陰に戻される。
「さ、そんくらいで恥ずかしがってたら女の子とエッチするとき困るぞー」
秋穂が煽る。正直、脱ぎたい。
オナニーでは年下にいじめられる妄想ばかりしてきた。
脱いでるのを見られる、いわゆるCFNMも大好きだ。
でも、童貞にはもじもじするしかなかった。
「嫌だったらいいんだよ」
「嫌ではない、です」
香織につられ、つい言ってしまった。
2人がにやにやしながらじっと見てくる。